国営土地改良事業の変遷
国営土地改良事業について
国営香川用水土地改良事業は、昭和43年度~昭和55年度まで実施され、早明浦ダムから香川県へ農業用水を導水することで、慢性的な水不足を解消しました。
しかし、昭和53年の全線通水から約40年が経過しており、施設の老朽化対策や耐震対策が必要となったため、国営造成土地改良施設整備事業を平成5年~平成8年、平成21年~平成25年で二回実施し、平成26年度より国営香川用水二期土地改良事業が10年間の予定で実施されています。
国営造成土地改良施設整備事業 平成5年~平成8年
総事業費約19億円で、主に開水路の塗装、東部幹線揚水機場の計装盤、ポンプ盤の更新、遠方監視装置(テレメータ)の更新を行いました。
国営造成土地改良施設整備事業 平成21年~平成25年
総事業費約30億円で、漏水が多発しているサイホンの改修工事、東部幹線揚水機場他2ヵ所の揚水機場で受変電設備等の更新を行いました。
国営香川用水二期土地改良事業 平成26年~
国営造成土地改良施設整備事業に引き続いて、施設の老朽化対策と大規模地震に備える耐震化対策を講じます。平成26年度から平成35年度までの10年間で、幹線用水路、揚水機場、遠方監視装置(テレメータ)、更新整備を行う予定です。
国営土地改良事業にて更新された施設の例
開水路塗装(国営造成土地改良施設整備事業 平成5年~平成8年)
調査の結果、ひび割れや摩耗が進行している開水路を選定し、塗装を行いました。
サイホンの改修:管更生工法(国営造成土地改良施設整備事業 平成21年~平成25年)
香川用水造成後約30年が経過し、パイプラインからの漏水が多発するようになったため内面に樹脂を反転挿入する工法にて改修を行いました。
テレメータ 中央管理所(国営香川用水二期土地改良事業)
遠方監視装置(テレメータ)とは?
香川用水土地改良区で管理している香川用水施設は、最西端が観音寺市豊浜町にある姥ヶ懐池分水工、最東端が東かがわ市西山にある宮奥池分水工と香川県の両端まで約120ヵ所の分水工を始め、多岐に亘っています。これだけの施設状況を逐一把握するのは困難であることから、遠方監視装置(テレメータ)によって、主要分水工の分水量、主要ため池の水位状況、主要地域の雨量状況が高松にある香川用水土地改良区事務所で監視できるようになっています。